ネットを快適に利用する指標としてspeedtest.netの結果に一喜一憂しがちたがこの値に意味はない。
1.自宅からインターネットどのような構成であるか
今回の話をする上で重要なのことは、WEBページを見る際にどのうな経路を通って、相手のWEBサーバから情報を取得しているかという点にある。
日本においてメジャーであるインターネットの契約方法はNTT東西によるフレッツ網を経由してOCNなどのインターネットサービスプロバイダ(ISP)に接続する方法である。つまりフレッツ網+ISPと個人は契約を結んでいるのである。
上記の図で言えばフレッツ網に当たるのが自宅からISP①までの赤い線。
ISPに当たるのがISP①である。
接続先のサーバ環境も同じように、フレッツなどの回線+ISPを契約している。
このようにインターネットを行う場合、自分自身やデータセンタなどの相手方を含めて様々な会社が関わってくる。
2.速度計測サイトはどのように測定しているのか
スピード測定する際も例外ではない。
測定先のサーバにアクセスを行い、ある一定サイズのファイルを互い交換、そのスピードから計算を行い通信速度を算出する。
この算出された値が、私たちがよく見る回線スピードの値である。
3.なぜ速度結果は意味がないのか
理由としては大きく二つある。
一つは、速度測定サーバに接続するまでに多数の回線会社が関ること
二つ目は、実使用において測定サーバにクセスをしないこと
a.それぞれの回線速度の違い
先に述べたように測定サーバまでは多数の会社の回線が関わってくる。
仮に上記の図にようにデータセンタにアクセスしようとする。
自身で変更可能な範囲は自宅からISPまでである。
この状況でいくら 1Gbpsの回線を契約したところで、相手先の接続サーバまでの回線がボルトネックになり最大で100Mbpsまでしか出ない。さらに世界中に公開されている測定サーバなら、単純掲載はできないがその100Mをさらに人数分で分割することになる。
そもそもルータというのは直接接続された次のルータまでしか通信が保証されていない。
つまり回線測定サイトで表示される速度値は、実値であるものの、サーバまでの通信回線に大きく左右される。
b.速度測定サーバにアクセスすることはない
では実際の使用例を考えてみる。
速度測定サイトの利用者が実際に知りたいのは、普段使用するWEBサイトをどのくらい快適に利用できるかの指標である。
速度測定の際は、速度を測定するWEBページにアクセスをした。
アクセスする WEBページが変わればアクスする先も変わる。
YOUTUBEを見たいのであればYOUTUBEのサーバにアクセスを行う。
アクセスする先が変わると、そこにアクセスするまでの回線経路も変わる。
アクセスする回線経路が変わると、関わってくる回線会社や回線品質も大きく変わる。
よって測定サーバ経由で測定した値が参考にならない程度まで条件が変わってくる。
これが回線測定サイトの指標が参考にならない理由である。
実際に自分がよく利用するサイトにアクセスをして見て快適な通信ができているかを確認することが大事である。
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